子どもにとって、空き家の多くは、親が住んでいた自宅、つまり実家です。そして、相続が発生してから空き家の片づけや管理方法、どのように活用するかについて初めて考えたという方がほとんどです。ただ、空き家の活用(解体や売却)には大きな精神的負担があり、なかなか前に進むことができないという方も少なくありません。そうならないため、相続が発生する前から準備をしておくことが重要です。
相続が発生すると手続きや法事などで忙しくなってしまい、空き家となってしまっている実家をどのように管理したり、活用していくかというのを考える余裕がなくなってしまうケースが多いようです。そうならないためにも、相続発生前から実家をどうするかを話し合っておくことで、冷静に話し合うこともできトラブルを抑制することができます。また、兄弟で意見がまとまらない場合、どうしたら良いか親と話し合うこともできます。子どもたちからは切りだしづらい話ですが、相談できるうちにしておくことが非常に大事です。
相続した空き家で皆さん苦労されるのが遺品整理です。相続後に片づけようとすると、全てが想い出の品になってしまい、捨てることができなくなってしまうのです。そのため、相続が発生する前から少しずつでも身辺整理を始めるようにしましょう。大事なのは、全ての物を片づけようとするのではなく、必要な物だけを取り分けておくようにすることです。必要だと思った物は、別の場所によけておき、他の兄弟とも話し合いながら誰がどのような形で残していくのかを話し合うようにしましょう。