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空き家所有者にとっての行政代執行とは

2015年9月14日 公開

空き家等対策特別措置法により全国の市町村で可能になった「行政代執行」
ニュースでも良く耳にする「行政代執行」とは、一体どのような制度なのでしょうか。
※空き家等対策特別措置法の詳細はこちらをご覧ください

行政代執行とは

行政代執行とは、所有者に代わり、行政が適正管理に向けた取り組みを行うことです。道路に越境している木の枝を切ったり、放置されているゴミを撤去したり、倒壊しそうな家屋を解体したりすることができます。何度も改善を要求しているにも関わらず所有者が対応してくれない場合、行政が強制的に敷地に立ち入り、必要な対策を取るというものです。

ただし、これらの適正管理は本来、空き家所有者の責任です。そのため、行政代執行の費用は所有者に請求されることになります。そして、行政代執行が行われるのは、緊急性が高いと判断された時のみ。

しかし、「放置しておけば行政が勝手に対処してくれる」と考えるのは間違っています。行政代執行は空き家所有者にとって全くメリットがないものだからです。

行政代執行の工事費は割高?

まず、行政代執行で請求される費用は通常よりも高い可能性があります。

例えば解体をする場合。自分で解体の依頼先を探す場合、少しでも安い施工会社を探そうとインターネットで情報収集したり、相見積りを取ったりすることが一般的です。

しかし、行政代執行を行う解体業者を選ぶのは行政職員です。彼らは最も安い会社を探して依頼するわけではありません。そのため、解体費用が比較的高額になってしまうのです。樹木の伐採やゴミ処分、建物の修繕についても同様です。

行政代執行の費用は税金と一緒

さらに、行政代執行の費用は税金債務として扱われます。これは、行政代執行に要した費用の支払いがされない場合、税金と同様の回収が行われるということです。

税金を滞納した場合、どうなるかご存知ですか?役所は税金債務の回収を目的として、その人が所有する不動産や動産を差押えて公売(行政による競売)にかけることができるのです。

もちろん、所有者の同意は必要ありません。つまり、行政代執行が行われてしまった場合、その費用を支払わなければ所有している財産を勝手に売却されてしまうのです。この差押えされる財産は、行政代執行がされた空き家に限りません。今住んでいる自宅や乗っている車も差押さえることができるのです。

行政代執行されないためには

行政代執行が、空き家所有者にとって最も避けるべき事態だということはお分かりいただけましたでしょうか。比較的高い金額で工事がされた挙句、その支払いを拒めば自宅などが差押えされてしまうのです。行政代執行がされないためにも、普段から所有している空き家を適正管理していくことが重要なのです。

当センターの空き家管理は、空き家の適正管理に向けた取り組みと評価をいただいています。月額100円から空き家管理ができる「100円管理サービス」もありますので、是非ご検討ください。

 

特定空き家_屋根・ゴミ・雪のイラスト

建物の損傷、ゴミの放置、雪の処理がされていない等も行政代執行の可能性があります

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