2015年4月22日 公開
代表理事の上田真一です。
先日、成蹊大学の井出教授が行う授業で講演をさせていただきました。
普段は行政職員や不動産関係者に対しての講演が多く、専門的な内容が多いのですが、空き家問題の原因や課題といった内容でのお話となりました。
今後、当センターの「空き家調査マニュアル」と「空き家予備調査表」を利用して
大学近隣の空き家を調査し、空き家活用の企画を行い、最終プレゼンには私も再度参加させていただく予定です。
講義では、空き家問題の原因は人口(世帯数)の減少と、新築住宅のつくり過ぎ、古い住宅の解体が進んでいない、という3点にあることを説明しました。
また、空き家である期間が長期化する背景には、法的に売却ができなくなってしまう高齢者の痴呆の問題、
共有持分での相続による所有者間での合意形成の難しさ、実家処分に対する心理的ハードルの高さがあることなども解説しました。
空き家問題はこれら多くの課題に同時に取り組む必要があります。
そのため、対処が難しく、放置空き家の問題が深刻化してしまっているのです。
空き家は全国に約820万戸。その全ての解決には非常に多くの時間と労力がかかり、中には解決に至らない例もたくさん出てくると思われます。
ただ、空き家は地域の活性化に活用できる非常に大きな財産です。
空き家活用の成功事例をつくっていくこと、そしてその活用方法を全国に広めていくことができれば、空き家問題も解消に向かって前進していくのではないでしょうか。
大学生たちの空き家活用プレゼンテーションが今から楽しみです。