2020年12月1日 公開
10月30日「THE SANKEI NEWS」の産経westに「神戸市、全ての空き家に税制優遇を廃止へ 来年度から」という記事が掲載されていました。
神戸市には2018年時点で約109,000戸の空き家が存在しています。
記事の内容は、神戸市は来年度から居住や利活用の見込みがない空き家について固定資産税の税制優遇を順次廃止する方針です。
神戸市は9月から周辺に危険を及ぼすような高いリスクの空き家所有者に対して税制優遇の特例除外の通知をしつつ、修繕や居住の可能性について意思確認を進めてるようです。固定資産税の「特例」は放置空き家が増える要因とも言われていますが、「特定空き家」以外に踏み込んだのは初めてではないでしょうか。
神戸市、全ての空き家に税制優遇を廃止へ 来年度から(10/30 産経west)
▼(外部サイトへリンクします)
https://www.sankei.com/west/news/201030/wst2010300012-n1.html
記事には市担当者の「固定資産税が増額されることで所有者に行動を起こしていただけると考えた。通知をきっかけに、所有者と交渉を重ね、空き家の再利用や土地の利活用につなげていきたい」というコメントも紹介されていました。
2015年に施行された「空き家対策特別措置法」で市区町村は周辺に危険を及ぼす空き家の巡回や近隣からのクレーム対応等で業務の負担も増大している事情もあり、空き家の利活用を促す策として考えられたものと思います。
自治体では空き家の解体、活用促進リフォーム、管理等に関する空き家対策の助成金制度、事業がありますが、今回の神戸市の活用の意向の有無で税制の「特例」が除外することは空き家所有者にそれなりのインパクトがある施策と考えられます。今後、このような動きが他の自治体でも検討されるのではないでしょうか。当センターでも注視していきたいと思います。(竹)